キャリア5G(パブリック5G)を活用した救急搬送時の映像伝送による地域医療機関の連携強化などをテーマに実証実験を行う(出所:トランスコスモス)
キャリア5G(パブリック5G)を活用した救急搬送時の映像伝送による地域医療機関の連携強化などをテーマに実証実験を行う(出所:トランスコスモス)
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 トランスコスモスと聖マリアンナ医科大学、NTTコミュニケーションズ、川崎市は、5G(第5世代移動通信システム)など先進技術を活用した次世代医療の実証実験を開始した。医療現場に5Gや自律走行ロボットを導入した際の効果を、具体的な事例に基づき検証する。将来の医師不足への対応や医師・看護師等の負荷軽減に向けた実験となる。

ニュースリリース

 今回の実証実験では、①救急搬送時映像のキャリア5G(パブリック5G)を介した送信による地域医療機関の連携強化、②ローカル5Gを活用した遠隔からの医療支援、③自律走行ロボットを活用した患者移動作業支援、の3テーマについて効果を検証する。聖マリアンナ医科大学病院が新たに開院する川崎市内の入院棟、および川崎市立多摩病院において、川崎市消防局の救急車両などを活用して進める。トランスコスモスが実証実験を統括し、NTTコミュニケーションズは実験に必要なシステムを構築する。

 今回のシステムは、実証実験後、聖マリアンナ医大病院に導入される予定である。実験結果については、国への報告や学会での発表も行うほか、他地域へも展開する計画だ。なお、今回の実証実験は、総務省が公募した「課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に採択されている。