全1529文字

 「来期の計画について上長を説得する」「新事業や新しい取り組みの企画をプレゼンする」――。年度末にかけて、こうしたシーンは増えるでしょう。

 相手に効果的に伝わる資料を一から作るのは大変です。今回は、プレゼンの説得力をぐっと高められるテンプレートをご紹介します。

過去の失敗や課題に触れる

 来期の計画や新しい企画についてのプレゼンでは、当然ながら「これから取り組むこと」に関する説明が主となるでしょう。その際に意外と忘れがちなのが、これらの計画や企画は「過去の取り組みを分析し、反省や課題を生かす形で作った」ということです。

 普段何気なく作っている企画にも、過去の課題や失敗が何らかの形で反映されており、それらを克服できるよう内容になっているはずです(そうでなければ、そもそも良い計画・企画とはいえません)。たとえ無意識であっても、新たな取り組みにはこれまでの反省が生かされているのです。

反省や課題をきちんと伝えて説得力を高める
反省や課題をきちんと伝えて説得力を高める
[画像のクリックで拡大表示]

 せっかくですから、プレゼン時には「過去や現状の反省をきちんと踏まえたうえで計画・企画が作られている」ことをアピールしたいものです。なぜそのような計画を立てたのか、なぜその企画が必要なのかが伝わり、説得力が高まります。

 そこで使えるのが、以下のテンプレートです。これを基に1ページの資料を作り、プレゼンのスライドに追加します。

「過去や現在の反省を生かして、計画・企画が作られている」ことをアピールするテンプレート
「過去や現在の反省を生かして、計画・企画が作られている」ことをアピールするテンプレート
[画像のクリックで拡大表示]

 横軸を見ると、左に「既存の課題」、右に「新しい取り組み」を記載する構成になっています。「既存の課題」の部分は、「前期の反省」「過去の失敗」「発見した改善すべき事項」「現状の障害」などに置き換えても構いません。プレゼン内容に合わせてキーワードは変更しましょう。

 「新しい取り組み」も同様です。「来期の計画」「新企画の内容」などへの変更が考えられます。

 縦軸には、説明内容を整理するためのキーワードを並べます。この言葉も自由に設定可能です。例えばマーケティングなどで一般的に使われている4P「Promotion」「Product」「Price」「Place」や、3C「Company」「Customer」「Competitor」などのフレームワークを、要素1~5に当てはめることもできます。