大統領補佐官(安全保障政策担当)
ジョン・ボルトン

誕生日: 1948年11月20日生 出身地: メリーランド州ボルティモア 最終学歴: エール大学卒業業

経歴

元ブッシュ政権のもと、軍縮担当の国務次官を務めたあと(2001年ー2005年)、国連大使を務めた(2005年ー2006年)。

トランプ政権の安全保障政策担当の大統領補佐官としては3人目。みずからの国益しか顧みない「一国行動主義者」と目されている。ブッシュ政権時、イラクのフセイン政権の脅威を訴え、政権を戦争へと導いた保守強硬派のいわゆる「ネオコン」の1人と見なされてきた。

主張・発言

北朝鮮問題「脅威は差し迫っており、最後まで待つべきではない。アメリカは、アメリカ本土に到達可能な核兵器を獲得した北朝鮮を攻撃するというリスクを負うことになりかねず危険な状況だ」と指摘したうえで、北朝鮮の核兵器の脅威を踏まえれば、アメリカが先に攻撃することは正当などと主張。(2018年2月)

北朝鮮の非核化について、2003年に大量破壊兵器計画の放棄を表明し実行に移したリビアを前例に挙げ、国際社会の制裁を維持しながら北朝鮮が、まずは非核化を着実に実行することが欠かせないと強調。「リビアでは、アメリカとイギリスの監視団がすべての核関連施設への立ち入りを認められたので、リビアへの疑念が消えていった」と述べ、北朝鮮に対する国際社会の疑念を払拭(ふっしょく)するためにも、核開発計画の完全な申告と検証が重要だと説明。(2018年4月)

「北朝鮮が戦略的な決断を下し、われわれに協力的であれば非常に早く進めることができる。物理的には1年以内に大部分の廃棄が可能だ」と述べた。一方で、「北朝鮮がアメリカとの交渉を長引かせ、核・ミサイルなどの開発を続けるための時間稼ぎにする危険性も認識している」と述べ、慎重に交渉にあたる考えも強調。(2018年7月)

イラン核合意について、「根本的な欠陥があり、核合意ではイランの核兵器保有を止めることはできない」と述べ、アメリカの核合意からの離脱は正当だと主張。(2018年5月)

イランへの経済制裁を発動させたことをめぐっては「われわれが目指しているのはイランの体制転換ではない」と主張したうえで、地域を不安定化させる活動をイランにやめさせるとして今後も最大限の圧力をかけていくと強調。(2018年8月)