大手銀行で店舗小型化の動き 需要の見込めるサービスに特化

大手銀行の間で、店舗を小型化する動きが進んでいます。需要の見込めるサービスの提供に機能を特化し、来店者を確保しながらコストを削減するねらいです。

このうち三井住友銀行は、2025年度までに店舗全体の6割にあたる250店舗を小型店に切り替えます。

高齢化やNISAの拡充を背景に高まっている個人客からの資産運用や、相続の相談に機能を特化します。

スペースを縮小して商業施設の中で運営するため、自前の店舗を持つより維持費を抑えられ、ATM以外での現金の取り扱いを原則なくすことで、店舗で働く行員の数も減らせます。

また、みずほ銀行は、ことし2月に、東京 池袋駅の近くに口座開設の手続きだけを行う小型の店舗を設けました。

営業時間が午前11時から午後6時半と、学校や仕事の帰りに立ち寄りやすく、従来の半分程度の時間で手続きが済むということで、気軽に銀行に来店するきっかけにしてほしいということです。

みずほ銀行池袋口座開設ショップの吉田さゆり所長は「今回は口座開設が目的だが、資産運用の要望にオンラインや対面で応えられるような準備もしていきたい」と話していました。

キャッシュレス決済やネットバンキングの普及が進み、現金のやり取りを目的に店舗を訪れる人が減る中、来店者を確保しながらコストを削減しようという動きが進んでいます。