原敕晁さんを“北朝鮮に拉致”韓国籍の元工作員 死亡を確認

44年前、大阪の原敕晁さんを北朝鮮に拉致したとして国際手配された2人の容疑者のうち韓国籍の元工作員について、警視庁は、韓国で死亡したことを確認したと発表しました。警視庁はもう1人の容疑者の捜査を続けることにしています。

大阪の中華料理店の店員だった原敕晁さんは44年前の1980年6月、宮崎市の海岸で消息が途絶え、その後の捜査などの結果、北朝鮮による拉致被害者として認定されました。

日本の警察当局は、貿易会社の面接を装って原さんを宮崎市の海岸に誘い出し、北朝鮮に拉致したとして
▽北朝鮮の元工作員 辛光洙容疑者と
▽韓国籍の元工作員 金吉旭容疑者の逮捕状を取り
ICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配していました。

このうち、金 元工作員について「死亡した」という情報が去年、韓国側から寄せられ、日本の警察当局が詳しい情報を求めていたところ、2日までに回答があり、2018年3月13日に90歳で死亡したことを確認したということです。

金 元工作員は1985年に韓国でもう1人の辛 元工作員とともに、スパイ容疑で拘束されて服役しましたが、その後、恩赦で釈放されていました。

死亡の確認を受けて国際手配は解除され、警視庁は辛元工作員の捜査を続けるとしています。