人間国宝で人形浄瑠璃文楽太夫の豊竹咲太夫さん死去 79歳

重要無形文化財の保持者、いわゆる人間国宝で人形浄瑠璃文楽太夫の豊竹咲太夫さん、本名、生田陽三さんが1月31日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなりました。79歳でした。

豊竹咲太夫さんは大阪府の生まれで、1953年に父親の師でもある「豊竹山城少掾(とよたけ・やましろのしょうじょう)」に入門し「竹本綱子太夫(つなこだゆう)」を名乗って初舞台を踏みました。

1966年には初代の豊竹咲太夫を名乗り、2009年、語り手「太夫(たゆう)」の最高峰である「切場語り(きりばかたり)」となりました。

咲太夫さんの明瞭な語りは、幅広い芸域で卓越した技量を示していると評価されたほか、古典の復活や新作にも意欲的に取り組みました。

こうした業績から2019年に重要無形文化財「人形浄瑠璃文楽太夫」の保持者、いわゆる人間国宝に認定されたほか、2021年には文化功労者に選ばれました。

文楽協会によりますと、咲太夫さんは1月31日、肺炎のため東京都内の病院で亡くなったということです。

79歳でした。