共産党 不破哲三氏 党の指導機関 中央委員から外れる見通し

共産党の議長などを歴任した不破哲三氏が、党の指導機関と位置づけられる中央委員会の委員から外れる見通しとなりました。

共産党の党大会は15日から静岡県熱海市で開かれていて、3日目の17日は今後の活動方針となる決議案の討論を終え、党の指導機関と位置づけられる中央委員会の選出手続きに入りました。

そして、190人の中央委員の候補者の名簿が示されましたが、党の議長などを務めた不破哲三氏の名前はなく、中央委員から外れる見通しとなりました。

不破氏は「名誉役員」になる一方、中央委員から選ばれる最高指導部の常任幹部会のメンバーからも外れる見通しです。

不破氏は93歳。

終戦後の昭和22年に共産党に入党し、衆議院議員を11期務めました。

そして、委員長や議長を歴任し、党の「綱領」を改定して現実路線への転換を進めるなど党の理論的支柱とされ、平成18年に議長を退任したあとも常任幹部会のメンバーとして、後進の育成などにあたってきました。

共産党の党大会は18日に最終日を迎え、選出された中央委員による総会で新たな執行部人事を決める予定で、20年以上務める志位委員長が続投するかどうかや、女性や若手の登用が進むのかが焦点となります。

除名党員の再審査の請求を却下

今回の共産党大会では、すべての党員による投票で委員長を選出すべきだと主張するなどして除名処分になった、元党職員の松竹伸幸氏が処分は不服だとして撤回を求めて提出していた再審査の請求が取り扱われましたが、党大会2日目の16日、「処分は適正に行われている」として、請求は却下されました。