月例経済報告「一部に足踏みも緩やかに回復」基調判断維持

政府は、今月の月例経済報告をまとめ、景気について、個人消費の持ち直しなどを踏まえ、「このところ一部に足踏みもみられるが、緩やかに回復している」という基調判断を維持しました。

政府は19日、関係閣僚会議を開き、今月の月例経済報告をまとめました。

それによりますと、
▽企業の「業況判断」は先週、日銀が発表した短観=企業短期経済観測調査で大企業、中小企業ともに景気判断を示す指数が改善したことなどから、「総じてみれば緩やかに改善している」から「改善している」に判断を引き上げました。

▽「消費者物価」は、輸入物価の上昇が落ち着き食料品などで値上げが一服したとして、「上昇している」から「このところ上昇テンポが緩やかになっている」と表現を変更しました。

このほか、
▽「個人消費」は「持ち直している」、
▽企業の「設備投資」は「持ち直しに足踏みがみられる」という判断をそれぞれ維持しました。

こうしたことを踏まえ、景気の基調判断について「このところ一部に足踏みもみられるが、緩やかに回復している」という判断を維持しました。

先行きについては、世界的な金融引き締めや中国の不動産市場の停滞に伴う海外景気の下振れリスクがあるとしたうえで、中東情勢や金融市場の変動の影響に十分注意する必要があるとしています。