フェンシング男子フルーレW杯 日本勢は個人戦メダル獲得ならず

愛知県で行われているフェンシング男子フルーレのワールドカップは9日、個人戦の決勝トーナメントが行われ、日本勢では世界ランキング30位の永野雄大選手が唯一、準々決勝に進んだものの、メダル獲得はなりませんでした。

愛知県常滑市で行われているフェンシング男子フルーレのワールドカップ高円宮杯は大会2日目の9日、個人戦の決勝トーナメントが行われました。

去年のこの大会で3位に入った世界30位の永野選手は、2回戦で福田亮介選手との日本勢対決を制すと、3回戦ではことしの世界選手権の個人戦で銀メダルを獲得したアメリカのニック・イトキン選手を15対12で破りました。

しかし、続く準々決勝では、ことし4つの国際大会を制して世界1位にランキングされているアメリカのアレクサンダー・マシアラス選手に6対15と力負けして、準決勝進出、メダル獲得はなりませんでした。

日本勢ではこのほか、ことしの世界選手権の個人戦で銅メダルを獲得した松山恭助選手が伊藤拓真選手とともにベスト16に入り、合わせて9人が決勝トーナメントに進みました。

10日の大会3日目は団体戦が行われ、世界1位で臨む日本はこの大会初優勝を目指します。

永野「相手が1枚上手で完敗だった」

永野雄大選手は世界1位に敗れた準々決勝を振り返り、「自分なりにやることを準備して試合に入ったが、相手が1枚上手で完敗だった。決勝トーナメントに進めたのはいいことだが、さらにその先に行くために何をすればいいのか、またいちから考えないといけない」と悔しそうな表情を見せました。

そのうえで、10日の団体戦に向けては、「チームとしての目標は優勝。しぶとく戦うなど、自分にできることをやってチームに貢献したい」と話していました。

ルペシューコーチ「日本はすでに強豪国の1つと言える」

東京オリンピックの団体でフランス代表として金メダルを獲得し、大会後に日本代表のコーチに就任したエルワン・ルペシューコーチは「決勝トーナメントに日本選手9人が残ったことにわりと満足している。チーム全体でレベルの底上げができているので、必然と練習の強度も高くなっているし、これからもさらに激しい練習を積んでいく。日本はすでにフルーレの強豪国の1つと言える」と話し、近年の強化が実を結びつつあることを示していました。