スピードスケート 女子3000m 堀川桃香が大会記録更新し初優勝

スピードスケートの今シーズンの国内開幕戦、全日本距離別選手権は2日目が長野市で行われ、女子3000メートルでは20歳の堀川桃香選手が4分3秒96のタイムで大会記録を更新して初優勝を果たしました。

スピードスケートの今シーズン国内開幕戦となる全日本距離別選手権は21日、長野市のエムウェーブで2日目の競技が行われました。

このうち、女子3000メートルは、直近の7大会で6回の優勝を果たしている高木美帆選手が調整のため欠場しました。

レースでは、ことし3月の世界選手権の団体パシュートで銀メダルを獲得したメンバーの堀川選手は安定した滑りで、1400メートルをトップのタイムで通過すると4分3秒96のタイムでフィニッシュし、大会記録を更新して初優勝を果たしました。

また、去年、現役を引退した小平奈緒さんが大会8連覇を果たしていた女子500メートルは、稲川くるみ選手が38秒14のタイムで初めて優勝しました。

そして、男子1500メートルは一戸誠太郎選手が1分44秒72のタイムで国内最高記録を更新して、2年ぶりの優勝となりました。

堀川「大きな自信になった」

女子3000メートルで初めての優勝を果たした堀川桃香選手は「自己ベストを目標にしていたので、もう少し粘りたかった。でも、開幕戦にこの成績を出せたのは大きな自信になった」と振り返りました。

そのうえで、「世界で戦うためには、よりタイムを落とさずに滑ることが課題だと感じる。来月は地元の北海道帯広市でワールドカップがあり、家族の前で初めて日本代表のユニフォームを見せることができるので、いい滑りをして喜ばせたい」と語っていました。

稲川「頑張り続ける」

女子500メートルで初めての優勝となった稲川くるみ選手は「今回は優勝という形ですごくうれしいが、きょうはレースの途中で勝ちたいという欲が出てしまって足の回転が遅くなってしまい、タイムが伸びなかった」と振り返りました。

また、去年まで大会を8連覇して現役を引退した小平奈緒さんに触れて、「女子500メートルがレベルが落ちたと言われたくない」と涙を見せながら心境を語り、「小平選手が滑っていた37秒半ばのタイムまで上げていって、初めてこの大会で優勝したと言えると思う。何かをきっかけにタイムが爆発的に伸びていく選手もいると思うので、頑張り続けていかないといけない」と話していました。

一戸「込み上げるものあった」

国内最高記録を0秒23更新して優勝した一戸誠太郎選手は「自分の中で出ないだろうなと思っていたタイムだったので、電光掲示板を見た瞬間に込み上げるものがあって、心から雄たけびをあげてしまった」と喜びを語りました。

そのうえで、「出だしからベストに近いタイムで滑れていいレースになったので、今後のワールドカップなどの大会に生かしたい」と語りました。