生成AIの取り扱い それぞれの大学に指針作り促す通知へ 文科省

大学などでの教育活動における生成AIの取り扱いについて文部科学省は、それぞれの大学に指針作りを促す通知を出す方向で調整を進めていることが分かりました。

文部科学省は生成AIの急速な広がりを受け、小中学校や高校での暫定的なガイドラインを7月4日に発表するなど、対応を急いでいます。

大学と高等専門学校での教育面での取り扱いについても検討を進めていて、それぞれの大学などに指針作りを促す通知を出す方向で調整を進めていることが、関係者の取材で分かりました。

文部科学省が取りまとめた通知の案では、高校までのガイドラインに比べ、教育の実態に応じて各大学が対応することが望ましいとされていて、「生成AIへの質問や指示を工夫するなど使いこなす観点を取り入れることも考えられる」などとして利活用の場面を示すように促しています。

一方、留意すべき点として、
▽生成AIの回答内容に事実関係の間違いが含まれることや、
▽個人情報の流出、著作権の侵害などのおそれがあることも挙げ、使ってはいけない場面やルールに反した場合の措置なども検討して示すように伝えています。

生成AIをめぐっては、東京大学がことし5月に「AIツールの授業における利用について」というページをポータルサイトに載せるなど、大学で指針などを示す動きが出てきていて、今回の通知が出されればこうした取り組みがさらに広がりそうです。