九州南部 4日午前にかけて線状降水帯発生のおそれ 厳重警戒を

活発な前線の影響で、九州南部では断続的に雨が強まっていて、4日午前中にかけては線状降水帯が発生するおそれがあり、災害の危険度が急激に高まる可能性があります。九州では、これまでの大雨で地盤が緩んでいるところもあり、引き続き、土砂災害に厳重に警戒してください。

気象庁によりますと、九州付近に停滞している前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で、前線の活動が活発になり、九州南部では断続的に雨が強まっています。

この時間は、鹿児島県を中心に発達した雨雲が流れ込んでいて、午前9時までの1時間には、国土交通省が鹿児島市に設置した雨量計で31ミリ、鹿児島県が垂水市に設置した雨量計で30ミリの激しい雨を観測しました。

九州では、先月29日から雨が断続的に降り、4日午前9時までの雨量は、熊本県南阿蘇村で681.5ミリ、宮崎県のえびの高原で636.5ミリ、大分県由布市で554.5ミリ、鹿児島県伊佐市大口で571.5ミリに達し、記録的な大雨となっています。

これまでの雨で鹿児島県では土砂災害の危険性が非常に高まり、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。

九州南部 午前中にかけて線状降水帯発生のおそれ

前線はこのあとゆっくりと南下しながら鹿児島県の種子島・屋久島地方付近に停滞し局地的に雷を伴って非常に激しい雨が降るおそれがあります。

九州南部では4日午前中にかけて発達した積乱雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生するおそれがあり、災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

5日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、九州南部で250ミリ、九州北部で80ミリと予想されています。

また、5日にかけては別の前線が日本海を進み、九州で大気の状態が非常に不安定になる見込みで、6日朝までの24時間に、九州北部で100ミリから200ミリ、九州南部で100ミリから150ミリの雨が降る見込みです。

気象庁は、土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水や川の氾濫に警戒するとともに、落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意するよう呼びかけています。

記録的な大雨となった九州では雨が弱まったあとも地盤が緩んでいて、今後、少しの雨でも災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。

ハザードマップで自分が住む場所などの災害のリスクや、避難場所などを確認し、早めの備えを進めるようにしてください。