春闘賃上げ率 平均3.41% 1990年以降で最高

ことしの県内の春闘でこれまでに労使交渉が妥結した30社余りの賃上げ率は平均で3.41%と、この時期としては比較できる1990年以降で最も高くなりました。

労働団体・連合島根は春闘で経営側に賃上げの要求を行った76の組合のうち、10日までに妥結した31の組合の結果を集計しました。
それによりますと、定期昇給分とベースアップ相当分をあわせた賃上げ額は平均で月額8901円、賃上げ率は3.41%となりました。
去年の同じ時期と比べて3702円、率にして1.36ポイント高く、この時期としては比較できる1990年以降で最も高くなったということです。
一方、交渉が決着するスピードは去年より遅く、特に、50ある地場の組合のうち妥結したのは9つにとどまっていて、大手企業との格差を意識してより賃上げにこだわった交渉が続いているとしています。
物価の高騰が続く中、連合島根は賃上げ率『5%以上』を目標に掲げていて、「現時点の高い水準は喜ばしいが、持続可能な賃上げに向けた議論が重要だ。働き方改革なども進めながら、地場の多くの組合に賃上げが波及してほしい」と話しています。