ねらい

近松門左衛門の代表作である「曽根崎心中」が江戸時代の町人の生き生きとした姿や義理人情をえがくことで人気を集めていたことがわかる。

内容

江戸時代に人形浄瑠璃(じょうるり)や歌舞伎(かぶき)の多くの作品を書いた近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)。その代表作のひとつが「曽根崎心中」です。主人公は醤油を売る店でまじめに働く青年・徳兵衛(とくべえ)とその恋人・お初(はつ)。お初と結ばれたい徳兵衛は店の主人がすすめる結婚を断り主人を怒(おこ)らせていました。そんな中、主人に返さなければいけない大金を友人の九平次(くへいじ)に貸してしまいます。徳兵衛はお初に結婚を申しこみます。徳兵衛は九平次に貸したお金を返すようにせまります。しらを切る九平次。そればかりか、徳兵衛のほうこそ嘘(うそ)をついているとののしります。主人のお金を取り返せない徳兵衛。こまりはててお初を訪ねます。死を決意した二人は森へと向かいます。悲しい結末に、江戸時代の人びとは心を動かされました。「曽根崎心中」は今も人気の作品です。

曽根崎心中
江戸時代に人形浄瑠璃や歌舞伎の作品を数多く書いた近松門左衛門の代表作が曽根崎心中である。その、悲しい結末に人びとが涙した作品を紹介する。