日本代表(FIFAランク46位)は24日午後4時(日本時間25日午前5時)、コロンビア代表(同8位)と運命の1次リーグ最終戦を迎える。決勝トーナメント進出のためには、勝利が絶対条件となる崖っぷちの一戦。追い込まれた日本はいかに戦うべきか。エース、本田圭佑(28)=ACミラン=が宣言した「ミラクル」を実現する先発11人から、16強進出を決めた名将、ペケルマン監督率いるコロンビアの攻略法まで。元日本代表MFで本紙評論家の水沼貴史氏(54)が、難敵撃破の3箇条を緊急提言する。
【カウンター攻撃】
ペナルティーエリアでのシュート。そこを第一に考えてほしい。同時にそれは、ここ2試合の日本に欠けていたものだ。これまでのように、つなぎの意識、ポゼッションにこだわり過ぎてはいけない。ボールを支配していても、時間をかければ相手にディフェンスを固められる。
ゴールに直結しないパス回しをして「これがオレたちのサッカーだ」と言っても、何の意味もない。それは「日本のサッカー」とはいえない。
今大会では速攻をうまく使うチームの躍進が目立つ。その好例がオランダだ。日本同様ポゼッションを重視する遅攻の代表格であるスペインは、オランダの手数をかけない攻撃の前に屈した。
日本が苦戦している原因も、効果的なカウンター攻撃を仕掛けられていないという点にある。ここが勝利への鍵になる。
過去2戦では、裏への抜け出しが足りないため、攻撃パターンが単調で、動きが相手に読まれていた。これまでの2戦で岡崎にシュートがないのがそれを端的に表している。大久保にそういう意識を感じるが、1人、2人ではしようがない。ゴール前に3人、4人となだれ込んでくるような攻撃を期待する。