「局によってカラーは違いますね。フジテレビはバラエティー色が強くて柔らかいイメージ。でも、今回参加させていただく番組は、正統派のヒューマンドキュメンタリーです」
１１日からスタートしたＢＳフジの新番組「一滴の向こう側」（土曜午後１０時）でナビゲーターを務めている。フジ系番組では初のメーンＭＣだ。
第１〜４回は「心臓シミュレーターに夢をかけた男たち」。心臓手術の練習用精密模型の製作に取り組む３人の男たちに焦点を当てたドキュメンタリーだ。
番組内ではインタビューも手掛けている。
「出演されるのがテレビに慣れていない一般の方なので、スタジオの雰囲気で緊張されたりすると思うんです。それをどうほぐしていくか。私のなかではそこが課題で、待ち時間があれば本番で聞く以外のことを話したりしています」
普通に話すときでも背筋がスッと伸びている。明瞭な発声で常にキチッとしている印象が強い。
「フランクなイメージがなくて人を緊張させる、と言われます。姿勢は親のしつけと高校時代に熱中した剣道（二段）のおかげですね。でも、実はプライベートだと部屋の片づけが苦手だったりして…。興味があることには集中するんですけど、それ以外はダメだったりもするんです」
清楚なお嬢様的雰囲気を持つのだが、実は体育会系でもある。東京マラソンを２回完走（初回は４時間４９分）していて、バイクにも乗る。
「バイクの免許は青森放送を辞める前に、たまっていた有給休暇を消化して取りました。もともと男兄弟に挟まれて育ったので、男っぽい遊びが子供のころから好きなんです。興味のあることには、広く浅くすぐに取り組むタイプです」
ウイークデーはニュース番組があるため、深夜０時に起床し１時には局入り。早朝４時からの本番に備える。
「寝るのは１日２回。午後も午前も９時には寝て１２時に起きる“分眠”生活が、１２年目になります。もう身体がそういうリズムになっているので。空いた時間にはとにかく用事を入れています。効率よく物事を進めるのが得意で、それをこなせると、やった！ 充実してる！ と思うんです」
日々充実させ〈明日死んでも悔いがない〉を公言しているという。
「『死ぬ』なんていう言葉を使うとネガティブだと言われるんですけど。そういう意味ではなくて常に一生懸命に生きたいんです。１０年先とか、老後とか、先のことも考えていません」
この８日、誕生日を迎え４０歳になった。現在、独身。気になる恋愛、結婚に関してだが…。
「結婚の予定はいまのところありません。タイプとしては、ひとつのことに長けているような方がいいですね。生涯をかけて一つのことに取り組むような男性。『一滴の向こう側』で取り上げているような職人タイプかな」
これだけの美貌の持ち主。実際にはモテると思うのが、生涯に３度あるといわれるモテ期は学生時代に消化したという。
「今の生活時間に合わせられる人はなかなかいませんね。私は、毎日一緒にいたいというタイプでもないし、週に１度休みを合わせるだけでイイんですけど……相手が音を上げるんです」
たしかにレギュラー番組だけではなく、仕事はバラエティーから女優としてドラマ出演までと超充実中だ。
「ジャンルの違う人たちと仕事をするのは刺激的で自分の幅を広げてくれます。でも、最近働いてばかりいて、男性ホルモンが増えてそのうちヒゲが生えるんじゃないか、って心配してるんです、アハハッ」
美しき朝の女神が、少し身近に感じられた。 （ペンとカメラ・永瀬白虎）
■なかだ・あき キャスター。１９７３年５月８日、東京都生まれ。４０歳。日大芸術学部放送学科卒。９７年に青森放送入社。２００１年退社し、フリーランスアナウンサーに。同年１０月から日本テレビ系「ＮＮＮ２４（日テレＮＥＷＳ２４）」キャスターとなり、０２年４月からは「ニュース朝いち４３０」に出演。現在は同放送枠「Ｏｈａ！４ ＮＥＷＳ ＬＩＶＥ」にメーンＭＣとして出演中。
「サラリーマンＮＥＯ」シリーズ（ＮＨＫ総合）や、６日放送されたドラマ「ガリレオ」第４章（フジ系）などに女優としても出演している。
