大相撲初場所 千秋楽=28日、両国国技館
3場所連続休場明けの横綱照ノ富士(32)=伊勢ケ浜=が、13勝2敗で並んだ3世力士の関脇琴ノ若(26)=佐渡ケ嶽=を優勝決定戦で下し9度目の復活V。将来楽しみな自身の〝ビッグベイビー〟のためにもまだまだ辞められない。
本割で大関霧島(27)=陸奥=を寄り切ってから土俵の外へ投げ捨てて場所後の綱取りを消滅させると、優勝決定戦でも大関昇進が懸かる琴ノ若を寄り切り。「去年優勝してからケガがよくならなくて休場が続いてたんですけど、心だけは折れないように日々、頑張ってきた。病気ではないからケガは痛いだけなので、乗り越えられてよかった」と喜んだ。
膝に加えて名古屋場所前に腰を痛め、内容次第では進退も問われた背水の陣。復活劇の支えとなったのが、一昨年11月25日に誕生した長男テムジンくんだ。192センチ、176キロの巨漢横綱は「デブじゃないけど、背が高いんだよ」と、顔までソックリのビッグベイビーに目を細める。予定日より1カ月早いのに体重3600グラムで生まれ、昨年秋場所後には生後10カ月で15キロに。最近は計っていないそうだが、1歳2カ月にして5歳男児の平均体重(16―18キロ)に達しているとみられ、抱っこした翠富士ら部屋の力士は「重い」と口をそろえた。