アフガニスタンで大きな地震被害が生まれた。死者1000人以上が出たとされ、犠牲者の数はさらに増える恐れがある。昼間の地震だったので、家にいた女性と子供、老人や、病人が犠牲になった。
マグニチュード(M)6・3の地震が3回起きた。日本ではこのMでは考えられない死者数だ。これはもっぱら「日干しれんが」のせいだ。
木材がない中近東や中央アジアの国々や中国南部では泥をこねて太陽で干しただけ、つまり火で焼き固めていない日干しれんがで家を造る。庶民の家はこのように安くて入手しやすい材料で作る。
今日、干しれんがは建築材料としては悪いものではない。手に入れるのは容易だし、熱を吸収してゆっくり放出するから家のなかは涼しい。外が40度近くの夏でも、中は25度ほどだ。暑くて乾いた気候には適しているのだ。砂漠の国で木材もない環境では、ほかに選択肢がないだけに、最も適している材料だろう。
だが地震が時折襲う地帯では話は別だ。地震にはとても弱いのである。
しかもインド亜大陸というプレートが押してきている。
インド亜大陸はインドを載せている大陸だ。赤道を超えてきて1000万年あまり前に、いまの位置にくっついた。そのあとも北上を続けている。
このため地殻がまくれ上がって、ヒマラヤの高山を作った。それだけではない。アフガニスタンをはじめ中国南部、パキスタン、ネパールなどに大地震を起こしている。