海上保安庁が、沖縄県・尖閣諸島周辺を含む海域で厳戒態勢を続けている。中国が東シナ海に設定する禁漁期間が16日に解禁となり、福建省の港などから大量の漁船が出航しており、魚の豊富な尖閣や台湾付近に「絶対に行く」と断言する漁師がいるからだ。17日朝時点で、約110隻の中国漁船が尖閣近くに現れたという。日本領海や排他的経済水域(EEZ)への侵入や違法操業を放置してはならない。
「絶対に行く」
「地元漁師が安心して操業できない状況が続いている。海上保安庁の巡視船にも数の限界がある。日本政府は権益が侵されないよう、断固とした姿勢で臨んでほしい」
沖縄県の地元紙、八重山日報編集主幹の仲新城誠氏は、厳しい口調でこう語った。
中国は尖閣周辺や台湾海峡を含む東シナ海で禁漁期間を独自に設定しているが、これが16日に解禁となった。
福建省石獅(せきし)市の港では16日正午、中国国旗を掲げた大量の漁船が、出航を祝う爆竹を鳴らし、列をなして大量に出航した。