大相撲名古屋場所 9日目==17日、ドルフィンズアリーナ
やはり名古屋は一族の血が騒ぐのか。関脇豊昇龍(24)=立浪=が勝ち越しを決め、大関昇進へ大きく前進した。
東前頭5枚目の平戸海(23)=境川=を掛け投げで下し、東前頭筆頭の錦木(32)=伊勢ノ海=、西前頭9枚目の北勝富士(31)=八角=とともに1敗を死守。「うれしい。落ち着いていたのでよかった。いつも通りの相撲を取っているので、大丈夫だと思います」と後半戦へ向けて自信満々だ。
夏場所後にはモンゴルへ4年半ぶりに帰省。叔父の元横綱朝青龍(42)ばかりか、78歳になる祖父とも相撲を取り、一族から助言を送られた。
くしくも朝青龍は横綱貴乃花、大関魁皇、栃東、武双山が休場した2002年の名古屋場所で12勝を挙げ、場所後に大関昇進。前年の夏場所で小結に昇進してから8場所で迎えたワンチャンスをモノにした。今場所は横綱照ノ富士、大関貴景勝が不在と状況も似ている。昨年春場所の新小結から9場所となる豊昇龍は「三役でずっと取って、もしかしたらなれるのではという思いが出てきた」と意欲を見せる。
大関昇進の目安とされる三役で3場所合計33勝まであと4勝。「気にしていない。1日一番、頑張るだけ」と自らに言い聞かせるように語るが、叔父でも成し得なかった関脇での初優勝で文句なしの昇進となるか。