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【ホノルル(米ハワイ州)=後藤香代】米ハワイ州のジョシュ・グリーン知事は20日、読売新聞のインタビューに応じ、日本の主要空港でハワイを訪れる日本人の入国審査を済ませる「プレクリアランス制度」の導入を目指す考えを示した。
2025年初めまでに制度化できるよう、米政府と連携して日本政府への働きかけを強めているという。ハワイ諸島への直行便を増やし、新型コロナウイルスの感染拡大で減少した日本人客を呼び込む狙いがある。
グリーン氏は「日本とハワイを結ぶ回廊をよりシンプルにし、プレクリアランスを使って数年間、ハワイに滞在できるようにする」と述べ、観光目的の短期滞在だけでなく、ビジネスなどでの長期滞在者の増加にも期待を寄せた。
プレクリアランス制度を導入する有力候補として羽田、成田両空港を挙げた。実現に向けた調整に関しては「ロジスティクス(詳細な計画)の問題で難航している。詳細を詰めるのに少なくとも1年はかかる」とも明かした。
ハワイ州の統計によると、19年には日本から約157万6000人がハワイ諸島を訪れた。21年には約1万9000人にまで減少した。23年は回復基調にあるものの約58万3000人と19年の4割弱にとどまる見通しだ。