北京で江沢民氏の追悼大会、習近平「傑出した指導者だった」…娯楽活動は制限

　【北京＝比嘉清太】１１月３０日に９６歳で死去した中国の 江沢民（ジアンズォーミン） 元国家主席（元共産党総書記）の追悼大会が６日午前、北京市の人民大会堂で始まった。 習近平（シージンピン） 国家主席が追悼演説を行い、「傑出した指導者だった」とたたえた。この日は、各地で娯楽活動が制限された。

　江氏は、民主化運動が武力弾圧された１９８９年６月の天安門事件後、急きょ党のトップに起用された経緯がある。習氏は演説で、江氏が事件に際し「動乱に 旗幟（きし） 鮮明に反対するという党中央の正しい決定を守った」と称賛した。

　追悼大会は、党中央と全国人民代表大会（全人代＝国会）、国務院（中央政府）、党中央軍事委員会などが合同で主催し、中国中央テレビが生中継した。指導者に対する追悼の格式としては、改革・開放政策を主導した元最高実力者・トウ小平（１９９７年死去）以来となる。

　習政権は追悼大会にあたり、娯楽活動の制限のほか、金融市場取引の３分間の停止や各地での国民による黙とうなどを行うとしている。北京の大型テーマパークは休業となり、人気アイドルグループも活動を自粛した。