【北京=川瀬大介】中国共産党大会の開幕式では、79歳の
胡錦濤
前総書記や、105歳の宋平氏ら引退した元最高指導部メンバー14人が41人分の最前列の席に座った。96歳の
江沢民
元総書記や
朱鎔基
元首相(今月94歳)は姿を見せなかった。
白髪姿の胡氏は付き添いに伴われ、
習近平
総書記に続き2番目に入場した。習氏の隣席に着席する際は、習氏が背中を支えるしぐさを見せ、政治報告を終えて自席に戻った習氏と笑顔を交わす場面もあった。
江氏と朱氏は15日に発表された46人の大会議長団常務委員に名を連ねている。香港紙・明報は4日、8月の江氏の誕生日を祝う写真がネット上に広まったと報じ、朱氏は習氏の続投に反対する意向を示したとも伝えられていた。江氏は健康不安説が取りざたされる一方、朱氏は習氏の権力集中を歓迎していないとの見方もあり、欠席は臆測を呼びそうだ。
開幕式には
王岐山
国家副主席の姿もなかった。外遊を終えたばかりで、新型コロナウイルス対策の可能性がある。一方、著名女子テニス選手に性的関係を迫ったと伝えられる
張高麗
前筆頭副首相は習氏の報告に盛んに拍手を送る様子が見られた。
開幕式には全国から選ばれた代表約2300人と党長老らが出席。最前列に座った習氏ら現役幹部と党長老の41人以外は、マスクを着用して臨んだ。