フランス代表エムバペが大会トップ5得点目、「試合の結果を変える力がある」監督大絶賛…3大会連続の8強
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サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会は4日(日本時間5日未明)、決勝トーナメント1回戦が行われ、2連覇を狙うフランス代表が3―1でポーランド代表を下し、3大会連続の8強入りを決めた。
2ゴールを決めて今大会トップの5得点に伸ばしたフランスのエムバペに、試合後、記者から「ゴールデンブーツ(得点王)を狙っているのか」と質問が飛んだ。答えは、「僕にとって唯一の目標はW杯優勝。最優秀選手や得点王を取るために来たんじゃない」。3大会連続の8強入りは、この男抜きには語れない。
3トップ左に入って驚異的なスピードで前半から相手守備網を切り裂くと、44分、ジルーに絶妙のスルーパスを送って先制点をお膳立て。後半、今度は決定力を見せつけ、74分、中央左でフリーでパスを受けると、寄せてきたDFに右のコースを消されても、強烈な一撃をゴール左上にたたき込んだ。ロスタイムには似たような位置から今度は右隅へズドン。お決まりの腕組みポーズを披露した。
19歳で初出場した前回大会も、アルゼンチンを4―3で撃破した1回戦で2得点を決めている。4年前に続きチームの快進撃を支えるエースを、デシャン監督は「キリアン(エムバペ)はやっぱりキリアンだ。試合の結果を変える力がある」と大絶賛。W杯通算9得点となり、アルゼンチンのメッシが5大会でようやく届いた数字に早くも並んだ。
連覇への強い決意を感じさせることがある。実は大会中、罰金を科されても、取材を拒んできた。記者会見で「言っておきたいことがある」と自ら切り出し、取材拒否を謝罪したうえで、「何かを成し遂げたい時、集中し、他にエネルギーを奪われないようにしている。W杯を準備万全で戦いたかった」と打ち明けた。
言葉通りの絶好調。「準々決勝に集中しなければならない。それが今、一番重要なこと」。沈黙を破っても、勢いよく頂点への道をひた走っていく。(ドーハ 平沢祐)