サッカー王国の清水がJ2降格、磐田も落ち県勢J1ゼロに…権田修一「選手の力不足」

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 サッカーJ1・清水エスパルスは5日、アウェーで北海道コンサドーレ札幌と対戦した。J1残留には勝利が絶対条件だったが3―4で競り負け、J2降格が決まった。ジュビロ磐田とともに県内クラブの「ダブル降格」が決まり、来季は初めてJ1から静岡県勢が消える。(榎田翔太)

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試合終了間際、札幌の青木亮太選手に勝ち越しゴールを許す清水の権田修一選手(中央)(5日、札幌ドームで)=大石健登撮影
試合終了間際、札幌の青木亮太選手に勝ち越しゴールを許す清水の権田修一選手(中央)(5日、札幌ドームで)=大石健登撮影
試合に敗れ、うなだれる清水の選手たち
試合に敗れ、うなだれる清水の選手たち

 「今季を象徴する試合になってしまった」。試合後、FW白崎凌兵選手はうつむいた。

 敵地で迎えた最終節は、最後まで攻め続けた。清水は1点を追う後半、49分にFWチアゴサンタナ選手が相手のクリアボールに反応して直接ボレーシュートを決めて勢いに乗ると、51分には白崎選手のゴールで1点をリードした。

 札幌にゴールを許して同点になると、78分にMFホナウド選手がセットプレーのこぼれ球を押し込み、再び1点をリード。一度は自動降格を免れる状況が見えたが、86分に再び同点に追いつかれ、後半アディショナルタイムに勝ち越しゴールを奪われた。J2降格を告げるホイッスルが鳴ると、選手はピッチに倒れ込んだ。

 清水は今季、平岡宏章前監督のもと、素早いカウンターサッカーで躍進を目指した。しかし、5月に4年連続で監督交代に踏み切り、ブラジル人のリカルド監督が新監督に就任した。

 リカルド監督就任後はMF乾貴士選手ら攻撃陣を補強して夏に調子を上げたが、9月以降は勝ち星がなく、失速した。

 今季は後半アディショナルタイムでの失点が目立ち、接戦に弱く、試合運びが課題となっていた。

 リカルド監督は「受け入れ難い現実だ。試合終盤に失点するミスを繰り返し、最終節を重圧のかかる状況で迎えてしまった」と振り返った。大熊清ゼネラルマネジャーは「強くなって(J1に)戻る気持ちで取り組む必要がある」と前を向いた。

 主将のGK権田修一選手は「最後に締め切れなかったのは選手の力不足。エスパルスに関わるすべての方々に申し訳ない」と話した。白崎選手は「情けない。この試合だけではなく、自分自身もっとやらなければいけなかった」と悔やんだ。

 札幌ドームのスタンドの一部には、声出しが可能なエリアが設けられた。残留を信じる清水サポーターは、息の合った手拍子と大きな声援で選手を後押しした。

 長年清水を応援しているという静岡市清水区の会社員男性(27)は「静岡の2チームが勝てない状況が本当に悔しい。清水の選手は、チームのエンブレムに誇りを持ち、来季はJ2優勝と昇格を目指してプレーしてほしい」と期待した。


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3494088 0 サッカーワールドカップ 2022/11/06 06:00:00 2022/11/15 13:26:52 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/11/20221105-OYT1I50202-T.jpg?type=thumbnail

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