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【ロンドン=蒔田一彦】英エディンバラ大は11日、世界初のクローン羊「ドリー」を作り出した英科学者イアン・ウィルムット博士が死去したと発表した。79歳だった。死因などの詳細は明らかにしていない。
英ストラトフォード・アポン・エイボン近郊生まれ。エディンバラ近郊のロスリン研究所でクローン羊を作る研究チームを率い、1996年に成長した哺乳類の体細胞を使った世界初のクローン動物「ドリー」を作り出すことに成功した。
人間にもクローン技術を適用できる可能性が出てきたとして、世界的に倫理面での議論を巻き起こすきっかけとなった。
2005年からエディンバラ大で教授を務め、12年に引退した。18年にパーキンソン病と診断されて以降は、病気の進行を遅らせる治療法の研究を支援していたという。