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先進7か国首脳会議(G7サミット)が19~21日、広島市のグランドプリンスホテル広島を主会場に開催される。G7首脳が一堂に会し、ロシアのウクライナ侵略や中国の覇権主義的な動きへの対応などを話し合う。会議のポイントやサミットの歴史をまとめた。
世界の「山頂」で主要7か国の首脳ら議論
G7(Group of Seven)と呼ばれる日本、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの7か国の首脳に、欧州連合(EU)の欧州理事会常任議長、欧州委員長を加えた9人が参加して毎年開催される国際会議だ。名称は「山頂」を意味する英語「Summit」に由来する。国際社会の様々な重要課題が話し合われる。
第1回が開催されたのは1975年。ジスカールデスタン仏大統領が提唱し、パリ郊外のランブイエ城で行われた。73年に起きた第1次石油危機後の世界経済の混乱に、西側先進国が協調して対応するためだった。日米英仏伊と西ドイツの6か国が参加した。76年にカナダが、77年にはEUの前身の欧州共同体(EC)の首脳が加わった。
議題は当初、経済が中心だった。しかし79年の旧ソ連によるアフガニスタン侵攻を受け、80年のベネチアサミットでは政治問題も話し合われた。現在では安全保障や気候変動など幅広い議題が取り上げられるようになっている。
議論の成果は、「首脳宣言」などの文書としてまとめられる。先進国の意思を示すものであるため、国際社会に大きな影響を与えることになる。
ロシアが参加した時代もある。89年の冷戦終結を受け、94年のナポリサミット以降、政治討議に限り参加を認められた。97年には正式メンバーとなり、ロシアを加えた8か国は「G8」と呼ばれるようになった。
だが2014年、ロシアがウクライナ南部クリミアを一方的に併合したことを受けて、ロシアを除く7か国はロシア南部ソチで予定されていたサミットをボイコット。この年のサミットは、EU本部があるベルギーで行われ、参加国はロシア抜きの7か国に戻った。
【基礎からわかるG7広島サミット】
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議長国の役割は?
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歴代日本の首相は?
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主な議題は?
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拡大会合とは?
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なぜ広島で開催?