福士蒼汰「アイのない恋人たち」無精ひげで恋愛不適合者になりきる
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アイのない恋人たち(テレビ朝日系) 日曜午後10:00
売れない脚本家の真和(福士蒼汰)は特定の相手を作らない主義だったが、脚本を褒めてくれた絵里加(岡崎紗絵)と仲を深める。友人の多聞(本郷奏多)と雄馬(前田公輝)も失敗しながらそれぞれの恋愛と向き合っていく。
恋愛から長らく距離を置き、友人たちから「愛がない」と言われる、33歳の脚本家・真和を演じている。SNSなどで他人とつながりやすくなった現代を舞台に、アラサーの男女7人を描いた群像劇は、昨年30歳になった自身にとっても等身大の作品だ。「みんな“恋愛不適合者”なんだけど、それぞれに自分の誇れるものや好きなものがあって、なんか魅力的。真和は『脚本で売れてやるぞ』という熱意や誇りを持っているところが熱くていい。友人に対して、自分の仕事は崇高だと振りかざす感じもあるけれど、そこもまた人間らしくていいなと思います」
物語が進み、思いが通じ合っても考え方の違いでぶつかったり、よかれと思って言ったことが裏目に出たり、7人はじりじりと一進一退を繰り返す。「それぞれの恋模様や人間としての成長を、自分の友達の話のように感じてもらえたら面白く見られるんじゃないかな」
節目の年となった昨年は、欧州の制作会社が主導した国際的な配信作品など、ドラマでの活躍がめざましかった。「面白い年でした。大人になったような見られ方をすることも多くなった。29歳って言う時と、30歳って言う時で周りの反応は変わるなと思いましたね」と振り返る。だが、自身の意識は「何も変わらない」ときっぱり。
「もがいていきたい。30代になると、ちょっと余裕を持とうみたいな気持ちが表れちゃう気がするんですけど、そこは抑えて20代のように何事にもトライして、もがいて苦しむ30代になれたらいいなと思います」
変わらぬ貪欲さで新たな道を歩き始めた。
好きな映画は
Q.真和と高校の同級生・多聞、雄馬との何でも言い合える関係性がすてきです。
A.全員キャラクターがよく出ていますよね。僕が思うに、大人になってから出会っていたら、友達になっていないんだろうなっていう感じがします。
Q.作中では真和が好きな映画のシーンをマネする場面がありますが、自身がマネしてみたい映画は?
A.「ハリー・ポッター」シリーズですかね。あの世界観に入れたら、めっちゃうれしいなと思います。
(文・読売新聞文化部 石塚恵理/写真・帖地洸平)