本木雅弘がミスター・ラグビー平尾誠二演じる…10キロ減量の本気度
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友情 ~平尾誠二と山中伸弥 『最後の一年』~(テレビ朝日系) 11日午後9:00
京都大iPS細胞研究所教授の山中伸弥(滝藤賢一)は、高校の頃から憧れていたラグビーの元日本代表・平尾誠二(本木雅弘)と、仕事での対談で意気投合。家族ぐるみで付き合い、友情を育んでいたが、平尾はがんの宣告を受ける。
「ミスター・ラグビー」と呼ばれ、ラグビーの日本代表監督も務めた故・平尾誠二さんの、がんと闘病した晩年を演じる。納得のキャスティングに思えるが、実は引き受けるかどうかかなり悩んだ。
「どんなに見た目を寄せても、平尾さんのエネルギーや“大きさ”は再現しようがない。特異なオーラを放っていた。(役者として)絶対に手をつけちゃいけない人だと思っていた」と苦笑する。
だが、現役時代ではなく、約1年間の闘病と、ノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥さんとの友情に焦点を当てた物語だと聞き、「それならできるかな」と感じた。「平尾さんになりきるのではなく、彼が生涯ずっと見せていたしなやかさや対応力、本質的に持っている地熱のような包み込む温かさを、自分がフィルターになることで皆さんに感じてもらいたい」
平尾さんについて書かれた本を読み、話を聞き、人物像をつかんでいった。山中さんからは「これが死にゆく人の病室かというくらい、本当に笑いが絶えない病室だった」と聞き、平尾さんが、最期まで周囲に一点の陰りも見せなかったと知った。
がんが進行した姿を表現するため、撮影と並行して3週間で約10キロ減量した。「期間限定のダイエットと、病気で内側から枯れていくようなやせ方は全然違う。改めて、あんなに自然体でいられた平尾さんのすごさを感じた」
物語は死に向かう姿を映しながら、静かに進んでいく。「本当はきっと隠したかった時間だけれど、そこにも平尾さんが、きちんと平尾さんらしく存在していたんだと、確認できるような作品になっていると思います」
顔よりおなかがやせた
Q.山中教授役の滝藤賢一さんの印象は?
A.多趣味で家族も多くて、愛情を注ぐことに
Q.減量の方法は?
A.最初は飲み物だけで半断食状態。その後、徐々に固形物を取り入れました。撮影の合間に有酸素運動も。顔よりおなかや胸がやせたんですが、それはドラマでお見せできなくて残念です(笑)。
(文・読売新聞文化部 石塚恵理/写真・安川純)