船越英一郎「テイオーの長い休日」で“崖の上”にサヨナラ、再起図る男を熱く

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テイオーの長い休日(フジテレビ系) 土曜午後11:40
2時間サスペンスドラマでかつて一世を 風靡(ふうび) したものの、今は仕事がないベテラン俳優の熱護大五郎(船越英一郎)が、ある事情で業界を追われた元敏腕マネジャー(戸田菜穂)と出会い、人生のリベンジに乗り出す。東海テレビ制作。

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船越英一郎さん
船越英一郎さん

「2時間サスペンスドラマの帝王」とされるこの男が、「仕事がなくなった“元”サスペンスドラマの帝王」を演じると聞けば、興味をそそられないわけがない。あまりに自身と近すぎる役柄に、「皆さん、僕のことだろうとお思いかもしれませんが、違う人間です」と笑って念押しした。

演じる 熱護(あつもり) 大五郎は偏屈で時代に取り残されたような男。テレビ局がサスペンスドラマを制作しなくなり、1年以上仕事のない熱護が、敏腕マネジャーと共に再起を図るコメディードラマだ。「ウェルメイドなコメディーがやりたくて俳優になったが、ずっと崖の上にいた。やっと『我が意を得たり』なドラマに出会えた」と、喜色満面に語る。

「今作は、登場人物全員があきらめずに、未来に向かってあがく群像劇。まじめにやればやるほど面白いんですよ、人間って。コメディーだからと何かをデフォルメするのではなく、ただ一生懸命生きる姿が面白いということを体現できれば」と意気込んだ。

自身も出演し、サスペンスドラマのパロディーをふんだんに盛り込んだ昨年のテレビ東京系連続ドラマ「警視庁考察一課」も、記憶に新しい。再注目されている現状に、「非常にうれしい。こうした作品をきっかけに、再放送じゃない、新作を『もっと見てみたい』と思っていただけたら」とひそかに期待している。

「今作の一番の魅力は、昭和のドラマへのオマージュであると同時に、現代を映すドラマでもあること。これを楽しんでいただけたら、今度は、昭和と平成と令和のハイブリッドな作品をお届けしたい」。時代の変化に対応しながら、変わらぬ魅力を伝えていく。帝王の 矜持(きょうじ) を見せられた。

愛犬も帝王

Q.サスペンスドラマのほかに“テイオー”になれそうなことは?

A.今はペットかな……。ロングコートチワワを飼い始めました。名前は手塚治虫の「ジャングル大帝」から取って「レオ」。家はレオの写真やイラストを使って作ったグッズだらけです。親バカのテイオーになれるかな?

Q.独自のルールをたくさん持つ熱護ですが、ご自身のルールはありますか。

A.悪いことにも感謝する。乗り越えたら、今よりも成長した自分になれるから。

(文・読売新聞文化部 石塚恵理/写真・鷹見安浩)

プロフィル
船越 英一郎( ふなこし・えいいちろう
1960年7月21日生まれ。神奈川県出身。82年にTBS系ドラマ「父の恋人」でデビュー。テレビ朝日系「火災調査官・紅蓮次郎」や、フジテレビ系「外科医 鳩村周五郎」など、2時間サスペンスドラマで主演多数。

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4233997 0 大手小町 2023/06/11 06:00:00 2023/06/13 10:01:21 https://www.yomiuri.co.jp/media/2023/06/20230605-OYT8I50099-T.jpg?type=thumbnail

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