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北京オリンピックのスピードスケート女子1000メートルは17日夕、行われる。中長距離を主戦場としながら500メートルで銀に輝いた高木美帆(日体大職)が、得意にする1000メートルで、個人種目で初めての金メダルなるか、それとも、新旧世界記録保持者が意地を見せるか、注目される。(読売新聞オンライン)
金メダル争いは、高木美に加え、現世界記録保持者のブリタニー・ボウ(米)と、前世界記録保持者の小平奈緒(相沢病院)の三つどもえの争いとされる。
最近の実績ではボウに分がある。今季のワールドカップ(W杯)4戦で2勝、表彰台には必ず立つなど安定感がある。ただ、五輪出場が3度目の33歳も、個人種目でのメダルはまだ獲得していない。この悲運を覆せるか―――。
最もこの種目に懸ける思いが強いのは、小平だろう。今大会、連覇を狙った500メートルで、スタート直後にトラブルがあり、まさかの17位に沈んだ。そして1000メートルに向けて「歯を食いしばって、自分のやりたい表現を氷の上に乗せていきたい」と覚悟を示した。W杯では直近のレースを制した。うまく切り替えられれば、いいイメージで臨めるはずだ。
今大会、最も好調なのが高木美だ。500メートルと1500メートルで銀メダル。団体追い抜きでも優勝にあと一歩と迫った。ボウも1500メートルで10位、500メートルで16位にとどまっていて、勢いは格段に差がある。W杯でも優勝1度、2位2度。最も自信を持ってリンクに立てるのは高木美だろう。
金メダルへの思いが募るのも高木美に違いない。五輪ではここ2大会で日本女子最多の6個のメダルを獲得しているが、金は団体追い抜きの一つだけ。個人種目では銀は三つ手にしたが、頂点にはまだ届いていない。
W杯4戦のレースを分析すると、優勝者は必ず、200~600メートルのラップタイムで、他の2人を上回っている。中盤で思い切った加速ができた者に栄冠が輝く――。それが今季のパターンだ。
競技は日本時間午後5時半から。高木美が13組、小平が14組、ボウが最終15組に登場する。
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