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15日夜にショートプログラム(SP)が行われるフィギュアスケート女子は、ROC(ロシア・オリンピック委員会)からカミラ・ワリエワらが出場する。ロシア出身の選手が過去2大会続けて金メダルを獲得しており強さが際立つが、今大会はさらにROC勢が1~3位を占めそうな勢いがある。
女子は近年、一気にジャンプの高難度化が進んだ。
頂点に一番近いと目されているのは15歳のワリエワだ。シニアデビューした今季はSP、フリー、合計で世界最高得点を更新。団体のフリーでは、女子では五輪で初めて4回転ジャンプに成功した。ドーピング問題が発覚した後は、ジャンプの調子を落とした時期もあったが、1、2度の転倒ではトップから陥落しないほど難度の高いプログラムを滑る。スピンやステップもレベルが高く、本命の座は揺らがない。
昨年3月の世界選手権を制した17歳のアンナ・シェルバコワは、今年1月の欧州選手権でワリエワに続く2位に入った。4回転ジャンプは基本的に1種類しか跳ばないが、演技の安定感は抜群。主に芸術面を評価するプログラム構成点で得点を伸ばす。14日の練習ではジャンプでミスが続いており、本番までにどこまで復調するかが鍵となる。
同じく17歳のアレクサンドラ・トルソワは、多彩な4回転を武器に、男子顔負けの高難度プログラムをこなす。世界選手権ではフリーで4種類計5本の4回転に挑み、周囲を驚かせた。13日には、フリーの曲をかけた通し練習で計5本の4回転ジャンプを着氷。失敗も多いが、はまれば一気に頂点に躍り出る力はある。(中安真人)