ニュース

小平奈緒「1歩目で引っかかってしまった」…最初の100メートルで出遅れ、挽回できず

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 【北京=読売取材団】北京冬季五輪第10日の13日、スピードスケート女子500メートルで、前回 平昌ピョンチャン 大会に続く連覇を狙った小平奈緒(35)(相沢病院)は38秒09で17位に終わった。

「頭の中が真っ白に」

女子500メートル、17位に終わった小平奈緒=横山就平撮影
女子500メートル、17位に終わった小平奈緒=横山就平撮影

 前回女王がまさかの17位に沈んだ。「最初の1歩目で左足が引っかかってしまった。立て直せなくて、自分のスケートがどんどん遠くに離れていく感覚だった」。小平は消え入りそうな声を絞り出した。

 北京入り後、スタート練習に力を注いでいた。リンクでの練習中も、いったん運動靴に履き替え、陸地でスタートの練習をしてから再びリンクを滑るなど、最善を探っていた。それが実らなかった。最初の100メートルが全体20位の10秒72だった時点で、連覇は遠のいた。「準備もしっかりできたし、あとはスタートで反応していくだけだった。頭の中が真っ白になってしまった」。2019年途中まで国内外で37連勝していた得意種目で、失意に打ちのめされた。

 W杯の成績で見れば、15連勝中の大本命として臨んだ平昌大会と違い、今季は昨年11月に1勝を挙げただけ。五輪連覇はかかるものの、「挑戦者の気持ち。守りに入る自分はいない」と現状を表現していた。重圧は少なかったはずだったが、北京のリンクには魔物がすんでいたのか。

 前回は銀メダルを獲得した1000メートルが、17日に残っている。「格好悪くても、1000メートルでしっかり歯を食いしばって、自分のやりたい表現を氷の上に乗せていきたい」。目に涙を浮かべた35歳。逆境から立ち上がる姿を見せる時だ。

(帯津智昭)

北京オリンピック 日程・結果へ
スクラップは会員限定です

使い方
記事に関する報告
2756564 0 北京オリンピック2022 2022/02/14 05:00:00 2022/02/14 05:15:22 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/02/20220214-OYT1I50006-T.jpg?type=thumbnail
続きを読む

「スピードスケート」のニュース

オリンピック 新着ニュース