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羽生結弦が挑む4回転半、コーチは「ミスター3回転半」だった…ジャンプの進化に意外なつながりも

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アルベールビル五輪でトリプルアクセルを武器に銀メダルを獲得した伊藤みどり(立林映二撮影)
アルベールビル五輪でトリプルアクセルを武器に銀メダルを獲得した伊藤みどり(立林映二撮影)

 女子では、伊藤みどりが88年のNHK杯で成功させたのが初めてだ。伊藤は、このジャンプを武器に、92年アルベールビル五輪で銀メダルを獲得した。

1991年のNHK杯女子で優勝した伊藤みどり(中央)と2位のボナリー
1991年のNHK杯女子で優勝した伊藤みどり(中央)と2位のボナリー

 実はこの頃、女子で4回転ジャンプを跳ぶとされていたのが、スルヤ・ボナリー(仏)だ。読売新聞でも、ボナリーが4回転成功と報じていた。ボナリーは、禁じられている宙返りを98年長野五輪で披露した、といえば思い出す人もいるだろうか。

2003年の全日本選手権で4回転ジャンプを決め初優勝した安藤美姫(中央)。左は2位の村主章枝、右は3位の荒川静香
2003年の全日本選手権で4回転ジャンプを決め初優勝した安藤美姫(中央)。左は2位の村主章枝、右は3位の荒川静香

 ところが、ボナリーの4回転は、国際スケート連合(ISU)に認められなかった。女子で初めて4回転ジャンプに成功したとされるのは2002年、当時14歳だった安藤美姫だ。ジュニアのグランプリファイナルのフリーで4回転サルコーを成功させ、「とにかく立ててうれしい。練習と一緒の感覚だったので、空中で降りられる感じがした」と喜びを語っていた。

アルベールビル五輪に出場した鍵山正和(立林映二撮影)
アルベールビル五輪に出場した鍵山正和(立林映二撮影)

 男子はどうか。カナダのカート・ブラウニングが1988年の世界選手権で4回転トウループを成功させたのが初めてだ。日本では、宮城・東北高校の生徒だった本田武史が98年に初めて成功させたとされる。ただ、挑戦の歴史はそれ以前からあった。たびたび紙面をにぎわせていたのが、鍵山正和。92年のアルベールビル、94年のリレハンメル五輪に連続出場した鍵山は、練習では成功させていたというが、ついに公認されることはなかった。現在は、4回転ジャンプを楽々と跳び、今大会のショートプログラム(SP)で3位につける息子の優真(オリエンタルバイオ)を指導している。

公式練習に臨む羽生結弦(24日)=若杉和希撮影
公式練習に臨む羽生結弦(24日)=若杉和希撮影

 さて、これらの歴史に、今大会の羽生結弦が新たな1ページを書き加えることができるか。ちなみにAP通信やロイター通信も、羽生がクワッドアクセルに挑戦することを報じている。

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