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横浜市中区の山下ふ頭で実物大の「動くガンダム」を展示するプロジェクト「ガンダム ファクトリー ヨコハマ(GFY)」が今月末、公開を終了する。コロナ禍だった2020年12月の開設後、国内外から注目を集めたガンダム。フィナーレを盛り上げようと、市内を回遊しながら楽しめる企画が続々と始まっている。
人気アニメ「機動戦士ガンダム」の放送開始40周年記念の一環で開設。本来は22年3月で終了予定だったが、継続を望む声などから公開期間は2度延長された。
作中設定と同じ高さ約18メートル、重さ約25トンの原寸大ガンダムは人気を博し、昨年10月には累計入場者数が130万人に。最近では、1か月間の約7万人のうち半数以上が台湾や香港などアジア圏のインバウンドだったという。
勇退に向け、横浜市は運営会社などと連携し、2月26日から桜木町駅周辺の動く歩道にガンダムのフラッグや横断幕を掲げるほか、みなとみらい地区の大観覧車「コスモクロック21」に動くガンダムや人気キャラクター「ハロ」を映し出している。今月中旬からは同地区を中心にフォトスポットを設置し、街中でシリーズの楽曲を生演奏したり、放送したりする。
同市の山中竹春市長は2月15日の定例記者会見で、GFYに関して「厳しいコロナ禍の中で、市内経済を支えてもらった。いなくなるのはさびしいが、フィナーレにふさわしい回遊施策を実施したい」と語った。
GFYは山下ふ頭で暫定利用できる敷地(約13ヘクタール)のうち0・9ヘクタールを利用中で、終了後は約1年かけて原状回復する予定。ふ頭の再開発を巡っては現在、あり方の協議が続くが、市は今後もイベントなどを誘致し、機運醸成につなげていきたい考えだ。