岩手県奥州市の
黒石寺
の奇祭「
蘇民祭
」が17日、開催された。担い手不足や高齢化で今回が最後となり、1000年以上続くとされる歴史に幕を下ろした。
蘇民祭は五穀
豊穣
などを願い、護符が入った麻袋(蘇民袋)を下帯姿の男衆が奪い合うクライマックスの「蘇民袋争奪戦」で知られ、今年の争奪戦はコロナ禍を経て4年ぶりに行われた。午後10時過ぎから約1時間、200人以上の男衆らが勇ましい掛け声を上げながら押し合い、争奪戦を繰り広げると、境内は湯気が立ち上るほどの熱気に包まれた。
蘇民祭を巡っては2008年、上半身裸の男性のアップがポスターに使われ、「不快感を与えかねない」とJR東日本が掲示を断ったことで話題となった。