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秋の全国交通安全運動に合わせた啓発イベントが千葉県内各地で開かれている。特に、改正道路交通法の施行で今年4月から努力義務となった、自転車乗車時のヘルメット着用の呼びかけに力を入れている。
千葉県警市川署は23日、バルセロナ五輪・柔道銀メダリスト小川直也さん(55)に一日署長を委嘱し、市川市鬼高の「ニッケコルトンプラザ」で啓発活動を行った。
制服に身を包んだ小川さんは、親子連れや若者らにヘルメット着用を促すチラシや反射材などを配布。「安全に気をつけてこそ、自転車の良さを味わえる。ぜひ、ヘルメットを着用してほしい」と訴えた。
千葉市中央区の複合商業施設「アリオ蘇我」では同日、東京五輪の自転車競技に出場した中村妃智さん、元BMX全日本王者の佐伯進さん、昨年のマウンテンバイク全日本覇者の松本佑太選手ら自転車のスペシャリスト3人が千葉中央署の一日署長として安全を呼びかけた。
冒頭、中村さんが「自転車は誰もが利用する便利な乗り物ですが、『車両』です。事故をなくすため、ヘルメット着用などの取り組みを推進します」と宣言。その後、佐伯さんと松本選手が自転車を使ったパフォーマンスを披露し、会場を沸かせた。佐伯さんは「ヘルメットは、前髪が隠れるくらい深くかぶることが大切」と話していた。
今年上半期、県内で事故時に自転車に乗っていた死者・重傷者のうち、中学生を除く15~24歳のヘルメット着用率が0%だった。若者への普及が課題となっている。