相次ぐ「ロレックス」強盗、換金性の高さに着目か…富裕層の消費意欲が集中

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 高級腕時計を狙う強盗事件は、最近になって各地で相次いでいる。犯罪グループが「ロレックス」などの換金性の高さに目をつけているとみられ、警察当局が警戒を強めている。

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強盗被害にあった時計店を調べる捜査員ら(5月8日午後8時6分、東京都中央区で)=木田諒一朗撮影
強盗被害にあった時計店を調べる捜査員ら(5月8日午後8時6分、東京都中央区で)=木田諒一朗撮影

 東京・銀座で先月起きた強盗事件は、ロレックス専門店「クォーク銀座888店」で発生。白い仮面姿の3人がショーケースを壊して腕時計など74点(約3億円相当)を奪い、別の1人が運転する車で逃走した。

 京都市の時計店では昨年5月、SNSで集められた強盗団がロレックスなど41点(約6900万円相当)を強奪した。同6月には、名古屋市の時計店で腕時計9点(約1億8000万円相当)が奪われた。

 今年3月に東京・上野の貴金属店で起きた強盗事件も、被害品はロレックスなど45点(約9900万円相当)だった。今月11日には川崎市の時計店でも強盗致傷事件が発生し、警察が被害状況を調べている。

 腕時計の輸入販売店でつくる一般社団法人「日本時計輸入協会」(東京)によると、コロナ禍で、海外旅行に行けなくなった富裕層の消費意欲が高級腕時計に集中した。ロレックスを中心に供給が追いつかなくなり、中古品の買い取り価格が急騰している。

 例えば、ロレックスの人気モデル「デイトナ」は現在、都内の買い取り店で、定価(約175万円)の3倍近い約500万円で買い取られているという。

 警察は全国の買い取り店に対し、被害品の「シリアルナンバー(識別番号)」を周知しており、被害品が持ち込まれた場合、買い取り店は警察への届け出が義務付けられている。だが、被害品と気づかずに買い取ってしまうケースはあり、京都市の事件でも被害品の一部が都内の買い取り店で換金されていた。

 一方、上野の事件では実行役2人が逮捕されながら、被害品は1点も見つかっていない。警察当局は、海外などの「闇ルート」で売却されている可能性があるとみて流通ルートの捜査を強化している。

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