国天然記念物ニホンイヌワシのヒナ巣立てず、巣の中で餓死…見守りの男性「残念」

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 兵庫県但馬地域の扇ノ山周辺で今春に 孵化ふか したニホンイヌワシ(国天然記念物)のヒナが巣立ちの直前に死んでいたことがわかった。地元では23年ぶりの巣立ちが期待されていたが、繁殖の成功には至らなかった。

ニホンイヌワシ
ニホンイヌワシ

 扇ノ山周辺では、5歳ぐらいの雄と20歳以上の雌のつがいが生息。今年2月に産卵が確認されていた。

 調査を続けてきた「日本イヌワシ研究会」会員の男性(姫路市)によると、ヒナは今年3月下旬に孵化したと推定され、6月23日までは鳴き声が聞こえていたという。その後、生育が確認できなくなり、今月になって巣の中で餓死しているヒナを男性が見つけた。

 ニホンイヌワシは、ヒナの巣立ちを促すため、親鳥が給餌を取りやめることがあるとされる。6月下旬の巣立ちが見込まれていたが、巣の前に繁茂する樹木が支障となって飛び出せず、そのまま死んだと考えられるという。

 県内で繁殖可能なつがいは、扇ノ山周辺と氷ノ山周辺の2組のみで、2020年には氷ノ山周辺でヒナの巣立ちが確認されたものの、その後に死んでいる。男性は「非常に残念。来年以降の繁殖に向けて巣の前の樹木を伐採する必要がある」と話している。

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3261787 0 社会 2022/08/17 07:47:00 2022/08/17 07:47:00 2022/08/17 07:47:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/08/20220816-OYT1I50131-T.jpg?type=thumbnail

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