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新型コロナウイルスの影響で開催が途絶えていた、「山形ジャズサミットin文翔館」が13日、山形市旅篭町の文翔館議場ホールで4年ぶりに開催される。県内の愛好家がジャズ文化を普及させようと取り組んできたイベントだ。主催者は「コロナ禍前のように、たくさんの方に楽しんでほしい。復活の再スタートの機会にしたい」と意気込んでいる。
県内では1990~98年、海外の著名音楽家を招き、約2000人の観客を動員した「蔵王ジャズフェスティバル」が、開催されていた。
その後、地元有志が中心となって「山形にジャズ文化を根付かせよう」と企画し、県内を中心に活動するジャズ演奏家が一堂に会するサミットが99年に始まった。
会場は、「ホールのレトロな雰囲気とジャズの音色が合う」として、文翔館の議場ホールを使用。コロナ禍前は、約200~300人が集まっていた。
しかし、新型コロナの流行で20年以降の開催は中止に。コロナ禍では、ライブハウスやスタジオなども一時休業となり、かつて出演していた多くのバンドが、活動休止を余儀なくされた。
初回からサミットに出演し続けている、山形市の五島隆夫さん(69)は「ジャズは、アドリブなど一緒に演奏する人とのコミュニケーションが重要。みんなで集まって演奏する場があることが、いかに大切かを気づかされた」と振り返る。
感染状況が収束の兆しを見せた昨年秋から、ジャズ愛好家らで作る実行委員会が、サミットの再開を計画。コロナ禍前に出演実績があるバンドを中心に出演を打診したところ、想定の約10組を大きく超え、声をかけた全16組の出演が決まり、過去最大規模となった。
実行委員を務める、同市の斎藤栞さん(53)は、「コロナで活動を休止していて、今回が観客の前で演奏するのが久々のバンドもあり、みんな演奏する機会を求めていた。当日は仕切り直しの舞台として盛り上がるのではないか」と期待を込める。
当日は、午前10時半から午後8時まで、定番のスタンダード・ナンバーからオリジナルまで、多彩な演奏が繰り広げられる予定だ。
前売り、当日券はともに1000円、高校生以下は無料。問い合わせは、実行委事務局の「JAZZ喫茶OCTET」(023・642・3805)へ。