デザイン入りマンホール蓋が人気で売れ行き好調、自治体の販売増加

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 下水管や雨水管の点検用出入り口に設置され、耐用年数を過ぎたマンホールの蓋を売却する自治体が増えている。下水道事業のPRなどを狙い、取り組みが広がっているが、毎年完売する自治体もあり人気だ。「鉄板として焼き肉に使う」といった、想定外の使い方をするファンもいるという。(児玉森生)

桶川市が売却するものと同じデザインのマンホール蓋。飛行船などが描かれている(4日、桶川市で)
桶川市が売却するものと同じデザインのマンホール蓋。飛行船などが描かれている(4日、桶川市で)

 ◎「踏み石」代わり

 桶川市は4日、老朽化したマンホール蓋を1枚3300円で売却すると発表した。1982~94年に製造された14枚が対象で、車道や歩道に設置されてきたが、15~30年の耐用年数を超えて撤去したものだ。

 市内の飛行場を拠点にしていた飛行船を図柄にした、全国の「デザイン蓋」に先駆けて91年に製作された1枚も含まれる。市都市整備部の沖田圭一部長は「昔の桶川の景色を懐かしんで買ってくれる人がいるのでは」と期待しており、売上金はマンホール蓋の更新費用などに充てる考えだ。

 川島町では、2020年度にマンホール蓋の売却を始めてから、4年間で計31枚を完売。約10万円を売り上げた。

 町によると「庭の踏み石として使う」という購入者が多く、「色を塗って壁に飾る」という人もいる。「焼き肉用の板として使う」という購入希望者が現れた時は、役場内に驚きが広がったという。

 ◎競争率4倍

 人気を集めているのは、様々な図柄が描かれた「デザイン蓋」だ。

 寄居町では20年度、町の鳥に定めているキジなどをあしらったマンホール蓋33枚を売却すると発表したところ、約4倍の123人から申し込みがあった。

 町は、1人2枚までとしていた購入枚数を1人1枚に変更して対応。予想以上の人気を受け、今年度も売却を行う予定だ。

 狭山市は、市の花・木・鳥のツツジと茶、オナガがデザインされた蓋などを21年度に試験売却したところ、東京都や福島県などからも購入の申し込みがあった。

 一方、鴻巣市は22~23年度に購入者を募った30枚のうち、10枚が売れ残り、サビが広がったため処分した。いずれも特殊な柄のない、通常の蓋だった。

 マンホールのデザイン蓋は全国で広がっており、「マンホールカード」としてまとめられているものだけでも668自治体・団体が968種類を製作している。県と県下水道公社は今月28日まで、県内のデザイン蓋の人気投票を行っている。

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