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天皇、皇后両陛下と長女愛子さまが視察先で、秋篠宮家の次女佳子さまに迎えられる機会があった。先月20日、日本橋三越(東京)で「第70回日本伝統工芸展」を鑑賞された時のことだ。
佳子さまは同展を主催する日本工芸会の総裁として、天皇ご一家に付き添われた。案内役の解説が一段落つくと、天皇陛下が「何かありますか、佳子ちゃん」と声をかけられた。皇后さまも「どのような感想を持ちましたか」と水を向けられた。
佳子さまは、作品の魅力について語り、年下の愛子さまには、身ぶり手ぶりを添えて制作技法の説明をされた。
総裁の仕事の一つに同展の入選作品の選定がある。佳子さまは昨年夏の就任以来、同会主催の展覧会に通い、専門家の話を聞き、工芸について学ばれているという。
その誠実な仕事ぶりが、天皇ご一家に伝わったようだった。鑑賞を終えた陛下は「これだけ勉強するのは大変だったんじゃないですか」と佳子さまをねぎらわれた。ご一家と佳子さまのほほえましいやりとりが、伝統ある工芸展に親しみやすさを加えたように感じた。(社会部 水野祥)