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比例選では自民党が19議席を確保して他党を圧倒した。業界団体の支援を受ける候補が堅調に票を積み重ねる一方、インターネットでの支持呼びかけを中心に集票した候補も存在感を示した。立憲民主党や国民民主党では、産業別労働組合の組織内候補が比例選の議席枠の大半を占めた。
自民党の柘植芳文氏は全国郵便局長会の支援を受けた。開票率99%で、党内最多となる約60万票の個人名票を得て当選した。全国郵便局長会の支援候補は13、16年参院選でも党内トップ当選している。
上位当選者に、全国建設業協会や全国農政連など「常連組」の団体の支援候補が並ぶ中、業界団体の支援を受けずネットを駆使した山田太郎氏が、柘植氏に次ぐ約54万票の個人名票を集めた。
党の獲得議席数は16年と同じだったが、優先して当選する「特定枠」を2人分設定したため、他の候補は事実上2減の枠を競った。「当選ライン」となる最下位当選者の個人名得票は約13万票で、16年に比べて約3万票あがった。
比例選での野党の獲得議席は立民8、国民3。足し合わせると、分裂前の民進党が16年参院選で獲得した11議席と並んだ。
立民では、労組の組織内候補5人が全員当選し、1~5位を占めた。私鉄総連の森屋隆氏は、落選した前回とほぼ同じ約10万票ながら当選した。集票力のある一部の労組の組織内候補が国民から出馬したことで、当選ラインが下がった。
一方、国民の労組出身候補は、5人中2人が落選した。電機連合の石上俊雄氏は約19万票を集めたが、涙をのんだ。