完了しました
16日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)は一時、前日終値に比べて700円以上上昇し、3万8860円台をつけた。バブル景気の1989年12月29日につけた終値の史上最高値(3万8915円87銭)に迫ったが、利益を確定する売りもあり、午前の終値は前日終値比347円95銭高の3万8505円89銭だった。
15日の米国株式市場で、米国景気が堅調に推移しているとの見方が強まり、ダウ平均株価(30種)など主要株価指数がそろって上昇した流れを引き継ぎ、幅広い銘柄が値上がりしている。
特に、生成AI(人工知能)向けを中心とした需要拡大への期待から、株価水準の高い半導体関連株が上昇した。円相場が1ドル=150円台で推移していることから、自動車など輸出関連銘柄も買われた。
年初に3万3200円台で始まった日経平均は1か月半で5000円以上、値を上げている。
株高の大きな要因が、円安・ドル高やインバウンド(訪日客)の増加を追い風にした堅調な企業業績だ。東京証券取引所に上場している企業の2024年3月期決算の最終利益の合計額は、3期連続で最高を更新する見込みだ。
今後も株式相場が上昇するとの観測が、海外投資家を中心に更なる買い注文を誘っている。SMBC日興証券の太田千尋氏は「東証が企業に経営改革を要請していることも、海外投資家の買いにつながっている」と説明する。