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バンド「アリス」のメンバーとして活躍し、ソロとしても「昴―すばる―」などをヒットさせた、シンガー・ソングライターの谷村新司(たにむら・しんじ)さんが8日、死去した。74歳だった。葬儀は15日、近親者で行った。
所属事務所の発表によると、谷村さんは今年3月に腸炎で手術を行い、療養を続けていた。
大阪府出身。1972年にアリスとしてデビューし、堀内孝雄さん、矢沢透さんと3人で活動した。谷村さんはボーカル、ギターを担当し、堀内さんとの深みのあるハーモニーによる「冬の稲妻」「チャンピオン」などの楽曲で人気を集めた。
アリス時代から行っていたソロ活動は、81年のバンドの活動休止後に本格化。雄大な世界を描く楽曲を力強く、つやのある声で歌い上げた「昴」「群青」などがヒットした。92年には、日本テレビ系「24時間テレビ」のテーマソングとして、加山雄三さんと「サライ」を発表し、話題を呼んだ。山口百恵さんの「いい日旅立ち」など提供曲でも名曲を残した。
谷村さんは81年にアリスのコンサートを行って以降、中国での交流を深め、「昴」も人気を集めた。2004年、上海音楽学院教授に就任。10年には上海万博の開幕式でアジア大陸代表として歌い、中国との友好の懸け橋となった。15年に紫綬褒章。