完了しました
8日に74歳で亡くなった谷村新司さんは、アリスのメンバーとして、またソロのシンガー・ソングライターとして数多くの名曲を世に送り出してきた。
大阪府出身。1971年に堀内孝雄さんと「アリス」を結成した。翌年デビューし、矢沢透さんを加えて3人で活動した。谷村さんはボーカル、ギターを担当し、堀内さんと深みのあるハーモニーで、「冬の稲妻」「チャンピオン」などの楽曲で人気を集めた。
80年代前半のアリス活動休止後は、ソロ活動を本格化させ、壮大な世界観を持つ楽曲を力強く、つやのある歌声で表現。「昴―すばる―」「群青」「22歳」などがヒットした。92年には、日本テレビ系「24時間テレビ」のテーマソングとして、加山雄三さんと「サライ」を発表し、話題を呼んだ。山口百恵さんの「いい日旅立ち」をはじめ提供曲も多く、選抜高校野球大会の大会歌「今ありて」は、作曲と歌唱を担当した。
中国でも活躍し、81年にアリスとしてコンサートを行って以降、ソロでも度々公演を開催。「昴」は中国でも人気を集めた。2004年には、上海音楽学院教授に就任。10年には上海万博の開幕式でアジア大陸代表として選ばれ、中国との友好の架け橋となった。
軽妙で知識豊富なトークの達人であり、チンペイの愛称で親しまれた。ラジオ番組「セイ!ヤング」も大人気となった。
近年も、アリス、ソロともに、精力的にライブなどに取り組んでいたが、2023年3月に急性腸炎の手術と休養を発表していた。