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人気グループのイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)で活躍し、代表曲「ライディーン」を作曲したミュージシャンの高橋幸宏(たかはし・ゆきひろ)さんが11日、誤えん性肺炎で死去した。70歳だった。葬儀は家族葬で行った。2020年に脳腫瘍で手術を受けたと公表。療養生活を続けていた。
東京都出身。1972年にサディスティック・ミカ・バンドにドラマーとして参加。78年には細野晴臣さん、坂本龍一さんとともにYMOを結成した。シンセサイザーを使った未来を感じさせる斬新なサウンドは、テクノポップと呼ばれ、ブームを巻き起こした。海外ツアーも成功させ、「ライディーン」を収録した79年のアルバム「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」はミリオンセラーを記録。テクノと歌謡曲を融合させた83年のシングル「君に、胸キュン。」(YMO作曲)もヒットした。
高橋さんは、切れ味鋭いドラムスに、情感豊かなボーカルでグループを支えた。デザイナーの顔を持ち、グループのファッション面もリード。メンバーが着用した「赤い人民服」は、鮮烈な印象を与えた。YMO以外にもソロや、鈴木慶一さんとの「ザ・ビートニクス」、原田知世さんらとの「pupa(ピューパ)」などのグループで作品を発表。俳優として大林宣彦監督の映画に出演するなど、幅広い活動で知られた。
昨年9月、音楽活動50周年記念のライブが行われ、親しいミュージシャンが登場したが、高橋さん本人は出演できなかった。