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北野武監督の6年ぶりの新作映画「首」の完成報告の記者会見が15日、東京都内で行われた。「本能寺の変」を新たな切り口で描く時代劇で、明智光秀を西島秀俊さんが演じる。
原作は北野監督の同名の小説。ビートたけしとして羽柴秀吉役で出演し、脚本・編集も担当した。30年ほど構想を温めた肝いりの作品は戦国時代の衆道(男色)にも触れ、英雄視されがちな戦国武将のイメージを覆す内容という。
北野監督は記者会見で、「戦国大名なんて、悪いやつら。その残酷さと、生と死をバックボーンとした生き方をうまく描ければいいなと思った」と語った。同席した西島さんも「滑稽なことと、悲惨なことが隣り合わせにある。監督にしか描けない世界の面白さ」と語った。
会見には、織田信長役の加瀬亮さんや中村獅童さん、浅野忠信さん、大森南朋さんも出席した。「アウトレイジ」シリーズに続く参加となる加瀬さんは「(登場人物が)ほぼ全員ひどい人。残酷なシーンも数々出てくるが、最終的に品のいい映像に収まるのがすごい」と賛辞をおくった。
映画は秋公開で、5月のカンヌ国際映画祭の「カンヌ・プレミア」部門で上映される。北野監督は「ヒットして、あと何本か撮れる状態になればいいな」とおどけた。