「沖縄のガンジー」阿波根昌鴻さん、米軍統治下の島で暴力に頼らない抗議活動を撮影…沖縄県外で初公開

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 第2次大戦後、米軍統治下にあった伊江島(沖縄県)を撮影した写真展が、埼玉県東松山市の「原爆の図丸木美術館」で開かれている。撮影したのは、米軍による土地接収の不当性などを訴えた運動家、 阿波根昌鴻あはごんしょうこう さん(1901~2002年)。島民の立場から、自分たちが味わった苦悩に焦点を合わせた貴重な記録となっている。

米軍の土地接収に抗議する島民らを写した写真展(25日、原爆の図丸木美術館で)
米軍の土地接収に抗議する島民らを写した写真展(25日、原爆の図丸木美術館で)

 展示しているのは、強制接収された住宅が取り壊され、射爆場に整備されていく土地の様子や、島民が当時の琉球政府に土地接収の中止を陳情する場面などを写したモノクロ写真約350枚。土地接収に反対する島民が米軍に向け「神様は私達の毎日の行為を見守って居ます。善い行いに努めましょう」と書いた看板を掲げる様子など、暴力に頼らない抗議活動を行っていた様子を収めた。

 阿波根さんの写真が沖縄県外で公開されるのは初めて。島民を巻き込んだ土地闘争に取り組み、「沖縄のガンジー」とも呼ばれた阿波根さんの写真を後世に残そうと、東京工芸大の小原真史准教授(写真学)が島に保存されていたネガ2600枚を電子化して実現した。小原准教授は「戦後の離島の状況や、人々の表情を知ってもらいたい」と話している。5月6日まで。

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5080580 0 エンタメ・文化 2024/02/27 11:28:00 2024/02/27 11:28:00 2024/02/27 11:28:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2024/02/20240226-OYT1I50039-T.jpg?type=thumbnail

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