今と変わらぬ和太鼓、1500年前に存在…6世紀前半の古墳から完全な形で埴輪出土

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 奈良県田原本町教育委員会は30日、町内の6世紀前半の古墳から、太鼓形の 埴輪はにわ が初めて完全な形で出土したと発表した。太鼓形では最古級で、太鼓面が両面にある形をしており、現在の和太鼓と同様のものが約1500年前に存在したことを裏付ける資料という。

完全な形で出土した太鼓形の埴輪(4月、奈良県田原本町で)=町教委提供
完全な形で出土した太鼓形の埴輪(4月、奈良県田原本町で)=町教委提供

 埴輪は長さ28センチ、胴部の直径が最大25センチ。墳丘が削られた状態の方墳の 周濠しゅうごう から出土した。太鼓の革をびょうで留める表現が両端に粘土で施され、内部は空洞だった。焼く際に割れないよう開けたとみられる穴も1か所あった。出土した古墳は宮古平塚古墳と名付けられた。

 太鼓形の埴輪は、破片が大阪府高槻市の今城塚古墳などで3例出土している。辰巳和弘・元同志社大教授(古代学)は「太鼓は葬送の儀礼で演奏されたと考えられている。埴輪は写実的に表現され、太鼓が儀礼で重要な役割を担っていたことがうかがえる」と話す。

 埴輪は31日~8月31日、同町の唐古・鍵考古学ミュージアムで展示される。

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3042778 0 エンタメ・文化 2022/05/30 20:07:00 2022/05/30 22:46:22 2022/05/30 22:46:22 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/05/20220530-OYT1I50107-T.jpg?type=thumbnail

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